大判例

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東京高等裁判所 昭和36年(ネ)2766号 判決

次に控訴人株式会社ミノリは、「被控訴人の訴外和栄興業及び訴外大成建設に対する各仮処分は、いずれも本件建物部分が被控訴人の所有なることを理由とするものであるところ、該部分が被控訴人の所有でないことは本件において被控訴人の自認するところであるから、右各仮処分の違法なことは極めて明白であつて、控訴人株式会社ミノリは、前記建設部分の賃借人として、前記訴外和栄興業及び訴外大成建設に代位してこれら仮処分執行の不許を求める。」旨主張(別紙準備書面(一)の四)するけれども、仮処分申請の理由として主張された事実が無根なるが故に右仮処分が違法であるとの主張は、本来当該仮処分債務者が仮処分訴訟において、防禦方法ないし異議申立の事由として主張すべきものであつて、右仮処分訴訟開始後において、仮処分債務者の債権者(右訴訟における第三者)が、右訴訟手続に参加する等の手段を用いることなく、単なる債権者代位によつて右の如き違法の主張をなし、当該仮処分の執行の不許を求めることは許されないものと解するのが相当である(大審院昭和一二年(オ)第一三五八号、同一三年四月二〇日言渡判決、民事判例集一七巻七二六頁参照)従つて、控訴人株式会社ミノリが、前示各仮処分手続につき参加等の手段をとらず、代位によつてこれら仮処分の執行不許を求めんとする前記主張は到底これを容認し難い。

(菊地 川添 山田)

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